コロナ読書日記
- 鉄太 渡辺
- Nov 28, 2021
- 3 min read
2021年11月28日
クリスマスが近づいてきたと言う実感がする。それは同時に年末が近づいてきた、それと、オーストラリアのクリスマスは夏のクリスマスなので、夏休みが近づいてきたと言うことにもなる。我が家の場合は、11月以降は、息子の誕生日、娘の誕生日がその直前にあるので、11月と12月は忙しいし、それに物入りでもある。

が、楽しい季節でもあるので、文句は言わないことにしよう。 もう5、6年も前になるが、昔馴染みだった編集者に、「オーストラリアに住んでいるんだから、夏のクリスマスの絵本を書いてくださいよ」と言われて、『コアラのクリスマス』と言う絵本を妻にイラストを描いてもらって作った(渡辺鉄太文、加藤チャコ絵、福音館書店)。話の筋は、北半球が雪嵐でサンタが南半球まで来られなくなり、代わりにオーストラリアの動物たちがサンタの代わりに子供たちにプレゼントを配って歩くことにしたと言う物語。まず動物たちは会議を開き、誰がサンタになるか相談した。そこでコアラが一番サンタに似ているという意見で一致し、コアラのサンタが、他の動物と協力してプレゼントを配り終えたと言う結末。 とても良い絵本だと思うのだが、どういう訳かあまり売れていない。どうか皆さん、クリスマスプレゼント用に一冊お買い求めください。 https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=01-8128

ところで、オーストラリアはやっと普通のお店も再開し、クリスマス商戦がたけなわになってきた。ウキウキと楽しい季節だが、今年はショッピングセンターに行ってもパッとしない感じがする。
それと、コロナのパンデミックになって私が一番つまらないのは、読みたい本が自由に手に取れないことだ。メルボルンはロックダウンが250日近く続いたし、昨年から読む本にかなり不自由している。もともと書店もあまりないし、以前に日本人の友達が開いていた日本語の古書店ももう何年も前に閉まってしまったし、図書館もロックダウンのときは開いてないし、日本に帰って日本語の本を仕入れることもできない。だから、この二年間ほど読書に飢えたことはない。
それとは直接関係ないのだが、去年の2月から「読書日記」をつけている。今までこんなことはしたことがなかったが、どうして始めたかと言うと、同じ本を何度も読む癖をなるべくなくしたいからだ。オーストラリアに住んでいて、もともと日本語の本がそう簡単に手に入らないこともあって、どうしても同じ本を何度も読む癖がついてしまった。しかも、複数回読んでも何の足しにもならないようなスパイ小説とか、そういう娯楽本をつい2度も3度も読んでしまう。 これはあまり良い癖ではない。だから、こうやって読書日記をつけて、どの本をいつ読んだかが明白になれば、その癖が少しは収まるだろうと言う狙いだった。
そして、その狙いは的中した。本が手に入り難くても、なるべく読んでない、新しい本を読む癖が少しついた。私も、もうすぐ還暦で、残された人生もそう長くないのだから、なるべく新しい本を読むべきだ。読書日記には、特に詳しいことは書かない。本の題名、作者、読み終わった日付、簡単な筋書きや感想くらいだ。でも、おかげで、自分がどれくらい読書をしていて、どの本をいつ読んだかは分かるようになった。それでも相変わらず、読まなくてもいいような本をたくさん読んでしまう。でも、私にとって読書が人生最大の喜びの一つだから、それくらいは良しとしたい。
さて、クリスマスには、『コアラのクリスマス』(渡辺鉄太文、加藤チャコ絵、福音館書店)をぜひお願いしたいと、ここでもう一度言っておきます。
それと、『おとうさんネズミのクリスマスイブ』(ダニエル・カーク絵と文、渡辺鉄太訳、瑞雲舎)と言う本も出しているので、こちらもぜひお買い求めくださるようお願いします。 http://zuiunsya.com/?p=853





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