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緑のクリスマスと森の忘年会

2021年12月31日


クリスマス休みには、メルボルン市内に住む娘が、彼女のボーイフレンドと友達二人を連れ帰ってきた。ボーイフレンドはニュージーランド人であり、連れてきた友達はシンガポール人の若手弁護士の女性と、マレーシア人エンジニアの彼氏である。3人ともコロナで帰国もできずにいたから、我が家に喜んでやってきた。娘はこの数ヶ月前に法律大学院を卒業し、ビクトリア州政府に就職が決まったので、るんるんなのである。


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幸い娘は、こういう集まりの準備とか飾り付けが大好きなので、そういうことは任せておけば良い。かと言って、私たち親はふんぞりかえっていれば良いかと言うと、そうでもなくて、食事の材料の買い付けとか、ローストチキンを焼くとか、そう言うことは全部やらされるので、大忙しだ。しかし、若い人がたくさん来て、ワイワイ騒ぐのは楽しい。シンガポール人の彼女は半分中国系なのだが、何故か霊感が鋭い質だそうで、お化けの話で盛り上がった。マレーシア人の彼も半分中国系だが、イスラム教徒なのでチキンはちゃんとハラルの肉を買ってきて焼いた。娘の彼氏は、今カフェで働いているらしく、私に上等なコーヒーメーカーをクリスマスプレゼントにくれたので、これでとびきり美味いコーヒーを淹れた。みんなで盛り上がっていたら、19歳の息子のガールフレンドも登場し、何だかすごく若い人たちばかりのクリスマスになったが、おかげで来年還暦の私まで非常にはしゃいでしまって、言うことなしのクリスマスになった。


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クリスマスが終わると、メルボルンから2時間くらいの友人の別荘に招待されたので、そこで優雅な森の中の忘年会になった。この別荘は、90歳の老人が自給自足の生活をしていた家をそのまま居抜きで買い取ったもので、廃屋寸前の状態だったのだが、それを友人夫婦と息子二人が隔週くらいで訪れ、ちょっとずつ手直ししながら暮らしているという週末住宅なのである。土地は30エーカーほどあり、すぐ横が国立公園の森なので、樹齢何百年という樹木が鬱蒼と茂った中にその家はある。

外壁はボロボロで、見た感じ崩れ落ちそうなのだが、結構しっかりした作りで、なかなか快適に暮らせる。


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周りはこんな感じのユーカリの森で、木漏れ日がとても美しい。


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庭には前の住人の老人が作った温室や水タンクや、色々なものがあるが、半分くらいは好き勝手に伸びてしまった樹木や草に埋もれて崩れ落ちている。


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これは樹齢何百年と思われるブラックウッドという大木。


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ガタボコ道を40分ばかり走ると、海に出る。90マイルビーチの海岸がどこまで広がり、ここでピピというアサリのような貝をみんなで採った。


夜はみんなで持ち寄ったご馳走を食べる。


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(ピピの酒蒸し)
(ピピの酒蒸し)

ここに集まった友人は、メルボルンに暮らす日系人の家族だが、僕が20年前に始めた「メルボルンこども文庫」という家庭文庫を通じて知り合った人たちだ。最初は子どもも小さかったが、今はみんな大きくなり、下は高校生、上はうちの娘が28歳で、随分長い付き合いだ。私たちは移民としてオーストラリアに暮らしているわけだが、こちらには親兄弟などの親戚がいないから、こういう友達が親戚であり、家族なのである。

だから、私たちの結びつきはとても強く、年を経るごとに、もっと強くなっていくような気がしている。

 
 
 

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