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Life about Melbourne and Ito
Tetsuta's Blog
メルボルン暮らし、伊東暮らし
豪メルボルン在住の筆者渡辺鉄太がメルボルンと静岡県伊東市の二股くらしについて書きます


四国サイクリング旅行 version 2
(2019年10月13日から26日) 第6話 7日目 阿波池田から山越え、観音寺を経て善通寺まで、 8日目セルフうどんを食べ、金比羅宮を詣でてから高松まで行ったこと 「楽しいことならなんでもやりたい 笑える場所なら何処へでもいく 悲しい人とは会いたくもない 涙のことばで濡れたくはない 青空 あの日の青空ひとりきり」 (井上陽水、青空ひとりきり) 池田にて、濃霧の吉野川 心残りな濃霧の池田を後にする 7時前、阿波池田の宿を出る。ショートヘア女将にお別れを言いそびれたのが心残りだ。旅は、いつもどこかへ、心残りを置いて先へ進むもの。 予報では雨だったが、濃霧だった。池田は来た時も霧、帰るときも霧。ウィンドブレーカーを羽織って出るが、うすら寒い。コンビニで、三角サンドイッチとコーヒーの朝ごはん。日曜なので、これから野球やテニスへ行く格好の人々が切れ目なしにやってくる。 ここで一句。 「コンビニの 赤いポストで 朝ごはん」 鉄沈 吉野川に沿って2、3キロ北上し、池田大橋を渡って192号線の阿波街
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四国サイクリング旅行 version 2
(2019年10月13日から26日) 第7話 9日目 高松から小豆島に渡り、時計回りに一周。アナゴ丼を食べ、ヤマンバの宿に泊まったこと、 10日目 放哉の南郷庵を詣でてから、高松に戻ったことなど。 「すべての旅には、旅人自身ですら気がついてない秘密の行先がある」 マルチン・ブーバー(イスラエル、宗教家) 九日目 高松から小豆島へフェリーで渡る 今日は小豆島を一周する予定だ。小豆島と言っても一周すれば最低でも80キロ、丹念に回ればもっと長くなる。 朝7時高松発、小豆島の土庄行きのフェリーに乗る。早朝なのにほぼ満席、みんな瀬戸内トリエンナーレという美術展に行く人たちのようだ。この美術展は、瀬戸内の直島、犬島、女島、男島、豊島などを会場に、世界有数の現代美術家の作品を展示している。数年前見にいったが、素晴らしく見応えがあった。うちの女房は美術家なので、彼女とまた一緒に来たら楽しいだろうが、そうなるとゆっくりサイクリングどころではなくなるかもしれない。 これまで走ってきた田舎では老人が多かったが、美術展に行く人は若い人が多い。当然都会的な雰囲気にな
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四国サイクリング旅行 version 2
(2019年10月13日から26日) 第8話 11日目 高松から鳴門まで走り、 うどん屋の女性の讃岐弁がブルースに聞こえたこと 「その土地の起伏を知りたかったら自転車で旅するのが一番だ。汗かいて坂を登ったり、飛ぶようにして下ったりして。」 アーネスト・ヘングウェイ 県道10号線と11号線を行く 高松のビジネスホテルを6時半ごろ出発。外は、ぶるっと震えるほど寒い。秋の長旅は、だんだん冬に近づく旅でもある。 今日は高松から鳴門まで90キロほどを走るのだが、海沿いの11号線は交通量が多そうなので、内陸の県道10号「東さぬき街道」を行くことにする。こういう古い街道を走るのもまた味があるだろう。 県道10号はまっすぐ続く と思ったのだが、地図で見るのと実際に走るのでは違っていた。高松郊外の県道は、ずっと真っ直ぐで、いささか退屈だった。車も多い。高松の郊外は、日本の地方都市ならどこでもそうなように、広大な駐車場のある大型商店、学校、倉庫、工場、物流センター、病院、レストラン、コンビニと言った建物が脈絡なく、どこまでも並んでいる。殺風景と言う他
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四国サイクリング旅行 version 2
(2019年10月13日から26日) 第9話 最終回 12日目 雨の徳島見物をして、 13日目 最後に貞光まで輪行し、雨上がりの吉野川沿いを徳島、鳴門まで走ったこと 「But it’s all right 歳をとって髪が白くなっても、 But it’s all right まだ言ってないことがあっても、 But it’s all right やってないことがあっても、 But it’s all right 生きたいように生きられれば、 But it’s all right せめて許してやれるなら、 But it’s all right 風の中をすっ飛ばせるなら、 But it’s all right 自分が満足できる人生を送れるなら、 But it’s all right 太陽が輝かなくたって、 But it’s all right 俺たちゃ、みんな終点に向かって走っているんだから」 (トラベリング・ウィルベリーズ、The End of the Lineから。 ジョージ・ハリソンが歌っている箇所) 吉野川のどこかで 雨で停滞し
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四国サイクリング旅行 version 2 (2019年10月13日から26日)
前置き: 2017年11月中旬から12月上旬にかけ、僕は一人で自転車に乗り、高知を皮切りに、四万十川、足摺岬、宇和島、八幡浜、松山、今治、しまなみ海道を通って広島の尾道まで、時計回りに四国を半周した。十二日間かけて走った距離は800キロ。そして今回はその第二弾として、2019年10月中旬から下旬にかけて十二日間、徳島市から時計回りに、高知、阿波池田、香川に入って、善通寺、高松、小豆島を走り、また徳島県に戻り、鳴門の渦潮を見て徳島市に戻る自転車旅行を行った。前半4日間は、中学の同級生であるT村君と我々の恩師であるT屋先生が同行した。彼らとは230キロばかり走り、僕自身は730キロ走った。これで四国をほぼ一周したことになる。その今年の旅行について、以下に書く。 小豆島にて 第一話: 一日目、徳島まで 「始まりの前には混沌がある」(易経) 十月十二日、台風19号は、関西地方から日本に上陸して関東地方に向かった。その過程では、千葉と長野に重大な被害を及ぼしたことは我々の記憶にまだ生々しい。台風は去っても、被災地の皆さんはまだ復興の最中にある。...
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網戸をつける
2019年2月3日 メルボルンはまだ夏。冬の日本から戻ってきた女房が、彼女の仕事部屋の扉に網戸をつけてくれとリクエストした。僕は、正月明けから執筆に燃えてパソコンのキーを叩いてばかりいたので(嘘ばかり)、右腕が少々腱鞘炎気味で、あまり仕事もできない。そこで、渡りに舟とばかり、仕事をサボることにして、網戸をつける作業に従事することになった。 ペンキを剥がしかけの古い網戸 ペンキが剥がれかけの、醜い表面 網戸をつけるのは、彼女の部屋から庭に出入りするドアだ。ちょうど2、3年前の粗大ゴミの時に拾ってきた古い木製の網戸ドアがあったので、これをリサイクルすることに。ところが、これが思ったより10倍大変だった。網戸を洗うのと汚いペンキを剥がすのに5日、取り付けに2日かかってしまった。 古いペンキは剥がさなくても、そのまま上から塗れば良かったのに、うっかり缶に少しだけ残っていた剥離剤を一部に塗ってしまったことが最大の災いになった。剥離剤を塗ると、わらわらとそこのペンキが剥がれだす。そこで、もう後には引けなくなり、全部剥がすことになってしまった。剥離剤が足りなく
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お蕎麦の束について思うこと
2019年1月14日 2019年になってしまった。読者のみなさん、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 庭のブルーベリー 昨12月は東京で過ごした。滞在はいつもの調布M城さん宅である。3週間半ほど滞在し、忘年会の酔っ払いが街に溢れ出す頃、メルボルンに帰ってきた。家族はまだ日本に滞在中なので、1月の半ばまでは一人暮らしだ。 東京の雑踏に比べると、メルボルンは実に静かだ、というのが帰国した第一印象だった。たとえ都下調布であったともしても、駅前に出てざっと180度を見渡した限り、視野に少なくとも400名くらいの人が目に入る。新宿駅の構内ならば常に2000人くらいは視野の中にあるだろう。ところが、私がメルボルンで暮らしているベルグレーブだと、駅に行って見渡しても、視野に入る人は10名くらいのものだ。夏休みの今、学校に通う子どもたちもいないから、もしかしたら2名くらいだ。 セロリは元気になっているが、一人ではこんなに食べられない そんな静かさの中で一人暮らしをしていると、3日くらい誰とも口をきかないで済んでしまう。時に、世界に取り残
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「ポテチ死」という死に方はどうなのか?
2018年11月28日 今年は中盤から、どうも体調が思わしくなくなった。ことの起こりは胃だ。晩秋ごろ(オーストラリア、メルボルンの話だから4月ごろ)から胃の具合が悪くなった。加えて、7月くらいから喉の具合もおかしくなった。腫れぼったくて、スッキリしない。医者は、冬場の風邪が治らずに炎症を起こしているのでしょうと言う。8月、今度は仕事で酷暑の日本に行った。すると、季節の逆変と夏の暑さからくるストレスで、体調はもっとひどくなった。ある時、知人と都心で昼飯を食っていたら、喉が干上がって苦しくなった。 その夜ミニ同窓会があって、中学時代の同級生と青山の蕎麦屋で飲んだ。まだ喉はおかしいし、胃も重い(酒なんか飲んでる場合か!) すると口の悪いU君が、「お前、声が変だぞ。俺の親父は喉頭癌で死んだが、ちょうどそんな感じで声が変になって、最後は声が出なくなって死んだ。早く病院にいけ」と言った。気分は最悪だ。 そこで、とにかく医者に行くことにした。だが、僕は、日本に住んでいないから健康保険もない。でも、手遅れになったらことだから、調布駅前の耳鼻咽喉科に行った。医者は
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ブリスベンまで 。 あるいは、空港ですごす優雅な日曜日
2018年9月30日 息子の所属するサッカーリーグの決勝戦を観戦するため、クイーンズランド州ブリスベンに4泊5日間行くことになった。息子は州代表チームのフォワードとして出場する。ブリスベンまで、息子はチームメイトたちとカンタス航空で飛び、私と女房はタイガー航空という格安会社で行くことになった。2時間半の空の旅。どちらも朝7時ごろ発の便なので、空港に5時半に着くように、まだ暗いうちに起きて、えっさかほっさか家を出た。ところが出たとたん、うす暗い山道で、でっかいカンガルーが、よろよろと道のまんなかに登場。突然だったので、急ブレーキを踏んだが間に合わず、「ドーン!」と接触!「ああ、やっちゃった」と、すぐに車を止めてカンガルーはどこかと見渡したが、姿が見当たらない。どこかにそのまま走り去ったらしい。何とタフなやつ!幸い、車のフェンダーもつぶれてない(みたいだったが、暗くてよく分からない)。これが人間だったらシャレにならないが、急ぐので空港へ。 空港では、長期パーキングへ車を入れ、出発ターミナルへ。もうチームメイトたちが集まっている。息子をチームに預け、私
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「調布化」していく私
2018年8月22日 用事ができたので、冬のメルボルンから日航の直行便で飛んで、8月の日本で3週間過ごした。滞在は都下は調布市、いつもお世話になるM城さん宅である。M城さんは古い友人で、彼は単身赴任の身だから、それを良いことにエアビー代わりにお宅を使わせてもらっている。M城さんによると、彼の奥さんより私の滞在の方が、頻度も多く期間も長いらしいというから恐縮してしまう。もはや日本に実家もない「孤児」の私には、彼の親切は本当にありがたい。 帰国に際し、東京では、仕事(絵本の出版)がどかどか入り、毎日のように昼前ごろから出かけて都内で誰かとランチを取り、午後は打ち合わせや講演会、夜も誰かと食事をしつつ仕事の顔つなぎという日々だった。冬のメルボルンから酷暑の東京は、かなり堪えた。普段は、メルボルンで静かな暮らしなので、東京の雑踏を歩くのにも神経を使う。 そんなだから、仕事の合間に調布のM城さん宅でのんびり過ごすひとときは、癒しの時間だった。過去に私は、調布という場所についてずいぶん手厳しいことも書いたが、実はこの町に愛着を感じてきているからこそであって、
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親父たちが集う町、ベルグレーブ
2018年5月24日 うかうかしていたら、メルボルンもどんどん寒くなり、僕はヒートテックのズボン下を履いている。ズボン下を履くと、季節が変わったなと感じる。 昔、ズボン下は、股引とも呼ばれていた。子ども時代から青年時代にかけて、どんなに寒くても、股引など履くのは恥辱であって、そんなものを着用するくらいなら死んだほうがマシだと思っていた。ズボンの裾から、白い股引がちらっとのぞくなんてのは死刑宣告だった。しかし、いつの間にか自分も股引が欠かせない親父になっている。今は、死なないために股引を履いているのだ。生きていれば、思想を逆転させなければならない時がきっとくる。 昨年末、同じような話を、四国松山の飲み屋でそこのマスターと話していたら、横で聞いていたアルバイト学生が、「モモヒキって何ですか?」と聞いた。その時、股引が死語であることを悟った。 で、そんな親父の僕は、ほぼ毎日、夕方になるとベルグレーブの町(というか、村だな、ここは)の中心にあるウルワースというスーパーで買い物をする。ここには親父やおばさんが、たむろっている。特に親父が多い。なぜオーストラ
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40年で大木
2018年5月4日 メルボルンも秋。うかうかしていたら、もう五月。今年も3分の1が終わったしまったのか。やれやれ。でも、焦ったって仕方がない。マイペース、マイペース。 いつも朝30分ほど散歩に行くが、その時、よくすれ違う近所の人たちがいる。ベルグレーブに住んで18年になるが、こちらは田舎でも日本ほど近所付き合いをしないから、あまりたくさんの人は知らない。でも、この頃よくすれ違う60歳後半くらいのおじさんがいて、ある時話しかけられて、それ以来仲良くなった。 名前はクリス、スイス人だった。なぜ話しかけてきたかと言うと、僕の車庫にある制作中のボートに興味を持ったからだ。「あれは、お前が作ってるのか?」「そうですけど、今は一緒に作っていた息子が興味を失っているので中断中。」「ヨットかモーターボートか?」「モーターボート。でも、まだエンジンは買ってないし、免許も持ってない。」「船の材料は何だ?」「合板とファイバーグラス。」「自分で設計したのか?」「とんでもない。イギリスのビルダーから設計図を買ったんだよ」と、こんな会話だった。クリスとは週に一回くらいすれ違
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